みなさん、こんにちは。
いかがお過ごしでしょうか?
あいも変わらずコーヒーを楽しむ毎日です。
毎日ですので、もっと安く、美味しいコーヒーを飲みたいと思っています。
でも、楽しみながらもコーヒー豆の種類、お店、通販、価格などが気になります。
でも、それともう一つ、流通ルートなども気になります。
「流通?そんなこと知ってどうするの?!」
というご意見もあるでしょうが、南米やアフリカなど日本からすると地球の裏側からはるばる届くコーヒーです。
ただ安くて美味しいコーヒーを求めるだけでなく、ちょっとは知っておく必要があるのではないでしょうか。
収穫量が激減する!?
きっかけはツイッターでのやりとりです。
昨日、コーヒー1杯の値段が徐々に上がっていることをブログで書きました。
そうしたところ、ツイターでやりとりしている人から、
「コーヒーは世界中で需要が高まってるのとコーヒー豆の収穫量が近い将来激減するとラジオで言ってましたね」
という情報をいただきました。
おそらく、コーヒー豆の収穫が減るので将来値上がりするのではという予測から、情報を書いてくれたのだと思います。
この話は確かにあり、コーヒー豆の収穫が将来気候変動で激減するという予測があります。
これは調べてぜひともブログにしたいと思います。
ただ、その前に現在の流通の問題について抑えておく必要があると考え、調査してみることにしました。
コーヒー農家が苦しんでいる
こんな記事をネットで見つけました。
衝撃的なこのニュース記事を読んでください。
要約すると
- コーヒー豆の値段を決めるのはニューヨークの取引市場
- 取引価格が暴落していて生産原価割れ
- 廃業するコーヒー生産農家がで始めている
という内容です。
1袋12.5キロのコーヒー豆を生産するには22ドル(約2400円)のコストがかかるが、コーヒー豆の卸値は1袋当たり平均21ドル(約2300円)だそうです。
これでは赤字、やっていけません。
このような状態が広がれば、私たちは安定してコーヒーを楽しむことができなくなります。
NY先物取引
実際にNYの先物取引きでのコーヒー価格を調べてみます。
NYの先物取引きが大きくコーヒー豆の流通価格に影響していると聞きます。
記事が書かれた2019年6月の直前の5月は、
価格が下がっていて87.35ドル(単位1ポンド=453.592g)でした。
これではやっていけないということです。
しかし、現在(2020年4月10日 8:00)の時点で、118.35ドル。
持ち直しています。
これでめでたしでしょうか。
それではもっとレンジを広くしてみます。
こんな感じです。
5年のレンジの変動幅は最高値164.15ドル、最安値91.85ドルです。
その差は72.3ドル。
これは大きいです。
同じ生産をしていてもこれだけ値段が変わったしまうのは大変なことです。
ICO指標価格
一方、ICO(国際コーヒー機関)の指標価格というものもあります。
これはアラビカ種の価格推移です。
出典:世界経済のネタ帳
これは推測ですが、先ほどの先物取引きと異なり、いろいろな流通ルートをトータルした価格だと思われます。
これも大きな変動をしており、2001年ごろの1.5ドル程度から、2011年には6ドル程度まで上昇しています。
また、この推移からは、1980年からコーヒー豆の価格はさほど変化していません。
つまり、細かな変動はありますが30年程前とさほど変わらない値段であります。
世界全体で経済成長とともに、インフレが徐々に進行していることと考えれば、30年前と同じというのは実質は値下げではないかと思います。
世界全体消費量
そしてもう一つ、コーヒーの世界全体の消費量をみてみます。
2013年から2017年までのデータしかありませんでしたが、これを見る限り生産量は減るどころか、若干増え気味の感じがします。
それに対する世界の消費量です。
残念ながら、国別のデータしか見つかりませんでした。
これを見る限り、世界全体でも若干の増加傾向です。
特にアメリカ合衆国では消費量が近年増加しています。
ここまでの推論
これらのデータを再度まとめると次のようになります。
これらからら考えられることは、
てなことでしょうか。
コーヒー豆は農業生産物なので、その年により生産量から価格が変動するのは仕方ありません。
しかし、途中の流通ルートの影響で、適正な価格というものがつかないというのは大きな問題ではないでしょうか?
フェアトレード
最後に。
「フェアトレード」の言葉を聞いたことある方は多いのではないでしょうか。
コーヒーを始めとする紅茶、カカオ、ワインなどの農産物を生産する零細農家を守ろうという運動です。
零細農家は販売ルートを持たないことが多いため、仲買人に生産物を買い叩かれることが多く、所得が増えず十分な生活が送れないという問題があるようです。
これに対して、農家を守ため、流通という立場からちゃんとした価格で農産物を買い取ろうという運動がフェアトレードです。
安いコーヒーを求めるあまり、そのひずみを生産者だけに追わせるべきではありません。
このフェアトレードということも、コーヒー好きにとっては忘れてはいけないことではないかと思います。
フェアトレードに関して公式サイトがあるのでご参照ください。
まとめ
今日はちょっとデータの多いブログになってしまいました。
しかし、コーヒー好きにとってはコーヒー豆の流通は重要です。
コーヒー豆は日本ではほとんど栽培されておらず、ほぼ100%を輸入にたよっています。
安定して日々のコーヒーを楽しむため、私たちはもっとコーヒー豆の流通に気を配りましょう。